◇4-2 Active Listening・・・共感したことを伝える聴き方(2)
羽譜 :ここまでActive Listeningのことを聞いたり、練習してみてどんな感想を持ったかな。
ナベ :気持ちを返すことが難しいですね。
あまり、人の気持ちをこれまで考えたことがなかったですね。
羽譜: 今まで、人の気持ちを考えたことがなかったから
気持ちを言葉にすることが難しいと感じたんだね。
ナベ :そうですね。慣れていく必要がありますね。
雨: それと「本当にこんな気持ちなのかなぁ」と思いながら話しているんで
ぎこちないですね。
羽譜: 自分ではぎこちないと思ってモヤモヤしながら話していたんだ。
雨: そうですそうです。 モヤモヤします。
羽譜: 雨彦君は聴き手の立場でActive Listeningしていると
モヤモヤしながらアクティブリスニングしていたといっているけど
その時、話し手側のナベ君はどうだった?
ナベ: モヤモヤしながらアクティブリスニングしていたんだ。
一生懸命に聴いてくれているな と思っていましたよ。
羽譜: そうなんだよね。
アクティブリスニングを実行し始めて慣れないうちは「なんだかモヤモヤするなぁ」
と思いながら話す人が多いけれど、聴いてもらっているほうは
「真剣に聴いてもらって話しやすい」と感じる人が多いようだよ。
それと、応答した時の気持ちが間違っていたとしても、違うということがわかるし
もう一回「違うということは〇〇〇な気持ちなのかな」と確認しなおせば良いんだ。
羽譜: では、気持ちを加えずに応答した時と、気持ちを加えて応答した時
話し手はどんなことを感じたかな。
ナベ :オウム返しだけでも、話しやすくはなるんだけど、私が話しているときに
私の気持ちに合った応答が返ってくると、気持ちが解ってもらっているって
感じがしますね。
羽譜 :カール・ロジャー博士は、聴き手は相手の気持ちに配慮すると
より相手の身になって聴くことになるといっているよ。
言っていることだけを返しているのでは、コンピュータでもすぐ対応できるだろうしね。
ナベ: 基本的なリスニングスキルとアクティブリスニングを会得したとして
最初に言っていた「指示待ち」の組織から「自立して考えて動く組織になるんですか?
羽譜 :聴くだけで相手は考えるのか疑問に思うんだね。
雨 :そうですね、話を聴いてそれで終わりということにならないのでしょうか。
羽譜 :君たちは、問題と思っていることを話して終わりかい。
ナベ: それは違いますね。 どうなるんだろう、どうすればよいんだろうと考えますね。
羽譜 :人は、話しながら考えを整理し、次の段階を考えることが多いんだよ。
だから聴くことは、考えさせることでもあるんだよ。
ただし、「指示待ち」に慣れていると、話した後に指示を待つ。
羽譜 :あるマネージャーは、部下が問題を相談に来た時、
直ぐにアドバイスしていたんだけど、
まずは「どうすれば良いと思っている?」と聞くことにした。
そうしたら、9割ほぼ正しい答えを考えているってことが分かったって言っていたよ。
雨: 相手が、話したら「その後、どうしたい」「どうすればよいと思うか話してみて」と
◇2-2の「相手が話しやすくするための質問」をすれば良いんですね。
ナベ :そうか。 直ぐ指示をせずに考えさせることが必要なんですね。
羽譜 :そう。 その時にアクティブリスニングは、相手が言いたいことを返すから
相手の考えを整理することに役に立つんだよ。
ただし、十分な情報を持っていないとき、考える力がない時は
行き詰ってしまうときがある。
羽譜 :十分な情報を持っていないときはどう対処すればよいと思うかい。
ナベ :そうだなぁ。
「何を調べればわかるとおもう?」「知ってそうな人はいるかい?」 と聞くんですね。
雨 :考える力がない時は
「同様の問題が解決できた時はどういう風に考えた?」
「僕は、こんな風に考えるけどどう思う?」と聞けばいいですね。
羽譜 「僕は、こんな風に考えるけどどう思う?」は、相手がさらにアイデアを
プラスしてくれるといいよね。
そのままやったとしても、「どう思うか」考える習慣をつけるきっかけになるだろうね。
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次回はFeedbackのスキル
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