エンジニア出身のマネージャーに送る、部下が進んで仕事をするための
8つの技術
<タレント トライアングル エンタープライズ社>
羽譜「少し私の体験の話をしてもいいかな」
ナベ・雨「是非、聞かせてください。」
羽譜「私は、マネージャーになりたてのころに
メンバーが積極的に自律して考えてくれる
組織運営ができた」
「今振り返っても、とっても良い組織運営だった。」
「でも、それはたまたまで、身に付いた知識で行った
組織運営ではなかったものだから
そのすぐ次の組織では、メンバーが思った
ように動いてくれないもどかしいことも経験した。」
羽譜「最初の組織の方が、若くて技術的には未熟なメンバー
が多く、周りの組織からもあてにされずにいた。」
「そこで私は、『皆が力を付けて成果を出すには
どうしたらよいと思う』と聞いたんだ。」
「私は、その時出てきたアイデアが実現できるように
サポートして、皆が実行していった。」
「その結果、見る見るうちに力を付け、周りから
頼りにされるようになっていった。」
「みんな自信と活気にあふれていて
私も一緒にいて楽しかった。」
羽譜「2番目の組織は、中堅クラスやベテランが多く
普段は自分たちで判断できるメンバーだった。」
「でも、私が、マネージャーになった当時は
部署を取り巻く状況が悪くて、問題を多く抱えていて
彼らの基準のSpeedで仕事をしていてはOutputが出るのが
遅いと周りから見られていた。
「だから、彼らの意見をほとんど聞くことなく
私の判断と指示で乗り切っていったんだ。」
「この場合、私のやり方はどうだったんだろう。
意見を聞かせてくれないか。」
ナベ「羽譜さんの判断と指示で乗り切らないと
問題が解決せずに他の問題が出てくるような
悪循環の状況だったんですね。」
雨 「そんな状況だったら仕方がないと思うし
羽譜さんだったから乗り切れたのではないですか。」
羽譜「その当時は私もそう考えていたよ。」
「でも、その結果彼らは何でも指示を仰いで
指示が出るまで自分たちで考えることをせずに
自分たちで判断して動くということをしないようになってしまった。」
「私は、彼らの意見を聞く時間がなかったんだろうか?
考えさせて意見を言ってもらう時間もなかったんだろか?」
ナベ「結果を優先させないといけなかったと思います。」
羽譜「『問題が起こりました。』 という報告がある。
『5分待つからどうすれば良いか考えて』と言ってみる時間がない。
そんな場面が年にどのくらいあるだろうか?」
ナベ・雨「めったにありません・・・」
羽譜「Mb(メンバー)が『問題が起こりました。』
私『どういうアクションが考えられると思う』
Mb『★★★でやってはどうでしょう。』
私『いつまでにできる』
Mb『1週間かかります。』
私『私は、1週間だとその間の影響拡大が心配だ』
というように考えさせて、やることを口に上らせて
Speedアップを促せば良かったと今では思うんだ。」
羽譜「そうじゃないと考えることを遮って
指示で動く習慣がついてしまうんだよ。」
「反対に、自分で考えて問題が解決すれば
自信にもなるし、やる気も出てくる。」
ナベ「メンバーの力量とは関係なく、マネージャーの
対応で、自律して考える組織とそうでない組織に
なる ということなんですね。」
雨「それで、③の技術に気づいたということですか。」
羽譜「そうだよ。 だいぶ苦労したし、
いろんな勉強もしたけどね。」
「綿ナベ君にも雨彦君にも、この技術を身につけて、
『良い上司で良かった』『よそに自慢できる上司だ』と
言われるようになって、ますますOutputを
出してほしいと思っているんだ」
羽譜 ここまでの話を聞いてどんな気付きがあった?
書き込んでくれませんか。
「③の技術がどのようなものか次から見ていってみようか」
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